このつげ櫛は、12年ほど前に京都で購入した物です。 つげ櫛はよくあるプラスチック製の物と違い、髪に優しく感じます。そしてくせ毛のわたしにとって、この目の粗い「パーマ櫛」はちょうどいいのです。 五年前、また京都に旅行に行きました。そしてこの櫛を売っていた店に行き、「まだこの櫛使ってます。古くなったから買い替えようかと思います」と見せました。 そうしたらそこのおばちゃん、 「まだまだ7年しか経ってへん。わたしのこの櫛は40年使ってます」と言って、わたしの櫛より目の細かい、深い飴色の櫛を見せてくれました。 美しい鈍色に輝く櫛を、無造作にポケットから出して見せる、当たり前の事の様に振る舞うおばちゃん。(そのおばちゃんにとっては、当たり前の事なんだろうな) そのおばちゃんの格好よさに(そして自分のバカさ加減に)、わたしはすっかりしびれてしまいました。 物を大切にする人、そして使い続けられてきた物。どちらも新鮮でした。そしてとても格好よく映りました。 結局、わたしは櫛を買う事なく店を去りました。 そして、未だにこの櫛を使い続けています。 まだまだ12年。これからもずっと、年をかさねてゆきます。あたりまえのように、一緒に。 (物を大切にする事は当たり前の事だと言う事、最近本当に気がついた様に思います)
by sae_1975
| 2005-04-12 01:33
| eco日誌
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